美容院経営におけるスタッフとの業務委託契約

東京の税理士かわぐちです。

先日、顧問契約をしている美容院の方と経営について話をしている際に出てきたのが、スタッフとの間で業務委託契約を結びたいという内容でした。

最近、この業務委託契約を使った手法が業界内でブームになっていた部分もありましたが、この際に気を付けなければいけないのが、スタッフとの間のトラブルも当然ですが、安易に契約をしてしまうと税務面で認められない可能性があるという点です。

具体的に言うと、税務署からすると、通常のスタッフと業務委託契約を結んだスタッフの明確な線引きがないと、節税目的で表面上業務委託契約を結んだと思われる可能性があるのです。

では、この線引きをどのようにするかと言うと、業務に関する指示を拒否する事ができる、指揮監督がない、勤務時間が管理されない、業務の内容に応じて報酬が変動するなどです。

私の経験上、他業種でも上記の内容を本人にヒアリングされた経験が何回もありましたので、契約書上で上記の内容を入れるのはもちろんの事、きちんと当事者同士で理解する事も重要だと思います。

美容室経営においてスタッフと業務委託契約を結ぶことは双方にとってメリットがありますが、きちんとした処理をしないと税務調査の際に認められず、結果として多額の税金が発生する可能性もありますので、もし業務委託契約を結ぶ際は、きちんと税理士に相談する事をお勧めします。