休眠会社を買い取るデメリット

東京の税理士かわぐちです。

先日、会社設立を検討している方から相談を受けたのが、友人から休眠会社を買い取って起業しようと思っているのだけれど、その場合にどのようなデメリットがあるのかという内容でした。

会社を設立する際には資本金や司法書士や公証人の手数料がそれなりにかかりますので、休眠会社を買い取る方が場合によったら割安で設立できるというメリットもあります。また、設立からそれなりの年数が経過している会社を買い取った場合には、歴史があるというのは取引先に好印象を与えると思います。

しかし、休眠会社を買い取る場合には、それでも費用がそれなりにかかるので場合によったら新規に会社設立をする場合と比較をして、そこまで価格面でメリットを感じないかも知れません。

また、信頼できる人から買い取るなら問題はないのですが、私が以前聞いたケースですと、休眠会社を買い取った際に把握していた情報と実際の会社の状況に大きな差があり、後になって多額の債務がある事を知って大変な事になったという話も聞きます。

特に、簿外債務が発生していたり、金融機関のブラックリストに登録されてしまっている、過去に多額の脱税をしている、などの場合には、休眠会社を買い取ったとしてもメリットを享受する事はまったくできないので、もし買取を検討している場合には、税理士などの専門家に相談をした上で慎重に判断をした方が良いと思います。

※特別の事情があるなら別ですが、個人的には休眠会社を買い取るなら、新規に会社設立をして愛着を持って会社を成長させた方が、やりがいを感じるので良いと思っています。